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手付かずの荒れた山林

 左の写真は、高岡市の国吉から氷見の仏生寺方向へ続く林道の一コマです。人工的に植林されたように見えますが、枝打ちや間伐の手が入っていないので少し荒れて見えます。この先も似たような景色が続きます。

 人工的に造林された森林は、多くが杉を植林しています。それも、地元に昔からあったジスギではありません。戦後の需要を満たすために、成長の比較的に早いボカスギが植林されたと聞きます。

 住宅不足と、木製電柱に需要の多くを期待していた森林所有者には、戦後の外国産の木材の輸入量の増加のペースと、コンクリート製電柱の普及、そして国内産木材の価格低迷の前には、林業に希望を見いだせなくなってしまったようで、手入れをされない荒れた森林が至る所に出来てしまったのです。

整備された素晴らしい能登ヒバの森

 左の写真は、高岡市から氷見を抜けて羽咋へ向かう途中の峠道で撮影しました。能登ですので、見晴らす限り能登ヒバの森です。手入れがされているのか、木々のほとんどが三角錐状の形をしています。スギも手入れをすればこれと同じような景色になるはずですが、上の写真とは比較になりません。

 能登ヒバは、アテとも呼ばれ高級樹種として有名です。当然に需要も期待できるため、大切に育成されているようです。 

 森は大切に保護し、守っていけば人の生活環境と共存できるはずです。また、大切な資源として私たちの暮らしに役立ってくれるはずです。

 そんな森を大切にする気持ちを育んでもらうために、私たちは「NPO とやまの木で家をつくる会」をつくって、広く一般の方に森の大切さと、地元の木をつかった家づくりを薦めています。地元の木で家づくりをすることは、CO2排出削減や、地元の荒れた森を蘇らせることに繋がり、地域や、延いては地球環境に大きく貢献することになります。

 

森に入って森に親しむイベントです

 以下の写真は、昨年の9月12日に開催された、県産材をつかった「こどもの城づくり事業」の一環として、砺波青少年の森で行われた、森の教室の様子です。森林インストラクターの鶴巻さんや、エコーウッドの米澤さん達の協力で、森の魅力を体験し、ドングリなどをつかったクラフト作りをしました。

 「こどもの城作り事業」とは、例年3ヶ所位の県内の保育園に「こどもの城」として、県産材をつかった遊具を寄贈する、富山県の事業です。

 昨年は、高岡市の西部保育園で、園の関係者の方々の要望に沿って私が設計し、エコーウッドさんや、園児の父兄の方に協力戴いて、寄贈しました。

 

 富山県では、水と緑の森づくり税を財源に、上記のような企画をし、広く一般の方々に、森の大切さを知ってもらうと共に、地元の木をつかってもらうために、様々な事業を展開しています。

森の体験会の様子です
森の体験会の様子2
森の体験会の様子3
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